トップページ > はたらクリップ [RESOLUTE]

はたらクリップ

1990年代、レプリカジーンズブームの立役者として人気ブランドを率いてきた林さん。50代半ばを過ぎた2010年に新たに設立したブランドは、「ジーパン4型だけ」「直営店なし」というアパレルの常識を覆すスタイルでした。このブランドを立ち上げた思いやこれからのものづくりについて、関西人らしくユーモアを交えて語っていただきました。

People

アパレルの常識を覆すジーンズブランド

2010年に人気ブランドを辞めて、
新ブランド「RESOLUTE(リゾルト)」を立ち上げたのは、
どのような思いがあったからですか?
林さん:元々、リーバイス501のようなスタンダードなジーンズを作りたいと1988年に「DENIME(ドゥニーム)」を創立しました。大手アパレルメーカーのグループでしたから、売れてきたら直営店を出すことになります。すると、ジーパン以外もつくらなきゃならない。倉庫はジーパン以外の在庫が圧迫しました。そういうのをやめて、ジーパンだけをつくりたいなと思ったんです。
ジーンズだけしかつくらないことに不安はなかったですか?
林さん:ジーパンって、ちゃんと洗えば腐らないんです。ずっと長持ちする。色々なアイテムをつくって大きなマーケットを狙うよりも、一人ひとりにフィットしたジーパンをつくり続けたいと思ったんです。そういう発想の方がしっくりきた。つくり手として理想を追ってみたい思いがありました。
リゾルトはどんなコンセプトでスタートしたのでしょうか?
林さん:誰もが同じシルエットで穿(は)ける定番のジーンズです。デザインは4型だけで直営店はなし。その代わりウエストや足の長さによって何通りものパターンを用意しました。パンツってサイズが変わるとシルエットが変わってしまうんです。丈をカットすると、裾幅が変わってしまうでしょ。そうじゃなくて、どんな体型の人でも同じ型のシルエットを自分のサイズでフィットできるものをつくりたかったんです。実際に当初から定番の710は40通り近くのパターンを用意しました。今の710はもっと増えて87通りあります。

日本のものづくりは顔をつきあわせるところから

お客さんの反応はいかがでしたか?
林さん:87パターンから自分だけの1本が見つかる、と思ったらみんなうれしいでしょ。工場にしても、縫い方が同じだからラクなはず(笑)。無駄に思える方法が、ビジネスに繋がりました。それにこのやり方だとファッションの流行にも応えられる。細身が流行ったら小さめのサイズ、太めが流行れば大きいサイズを選べばいいし、濃い色がよければ新しいのを選べばいい。だから、同じお客様に何本も買ってもらっています。
直営店なしでリゾルトを買ってもらうためにはどうしていますか?
林さん:最初のうちは売れなくて、2年目から全国取扱店の店頭に立ちました。それまで販売をやったことがなくて、55歳で初めてだから戸惑いはありましたよ(笑)。でも、実際にお店に立つと、穿いたらこんな色落ちやシルエットになるというのも説明できるし、お客さんも喜んでくれた。自分の想いを伝えられるのって幸せですよ。いまはお客さんにサインしてくれと言われたら、「写真撮りましょうか?」と言うんです。若い人もおっちゃんもSNSで拡散してくれるから宣伝になってますよ!
林さんの想いをカタチにするものづくりの中で
心がけていることはありますか?
林さん:メイド・イン・ジャパンにこだわっていて、生地を織る織場(はたば)は岡山県井原市、縫製工場は岡山県新見市、洗い場は島根の奥出雲で仕上げています。お客さんと同じで、顔を見てものづくりできるように2、3週間に一度は顔を出していますね。僕は職人ではなくデザイナーなので、こういうのつくって欲しいっていうだけ。それだったら電話1本じゃなくて、顔を見て頼んでいます。日本のものづくりの現場って、そういうもんちゃいますか?

ジーパンはその人の顔が表れる唯一の服

2013年からスタートした「尾道デニムプロジェクト」では、
さまざまな職業の町の人が穿いたジーンズをつくられました。
これはどのような想いが発端だったんですか?
林さん:このプロジェクトは、デニムで町おこしできないかという依頼で始まりました。最初は、革パッチに「尾道」とかかれたジーパンづくりを依頼されたんですが、それじゃおもしろくない。漁師や大工、農家とさまざまな職業を持つ町の人に新品のリゾルトを穿いてもらって、それを回収して古着として販売する。1つのメーカーだけの古着屋をやって、世界のどこにもない店をつくりたかったんです。
どんなところを見てもらいたかったんでしょうか?
林さん:ジーパンの古着は200人が穿いたら200通り。穿く人によって全部顔が違ってきます。漁師が穿いたジーパンなんて、潮風と太陽に当たって、いい色になる。ジーパンはその人の穿き方がでる唯一の服。夢があると思うんです。実際に尾道デニムプロジェクトは、NHKに取り上げられたこともあって、話題になりました。世界にない店だから、外国人もくるようになって。デニム生地は日本が世界に誇れるメイド・イン・ジャパン。色落ちのきれいさも知ってもらえたと思います。

定番のシルエットは変えず、ものづくりを追求

リゾルトはこの先変わっていくんでしょうか?
林さん:リゾルトの4つの定番は変わらずこのまま。このシルエットは完成形なので。ただ、ものづくりとしてはまだまだやれることがある。生地の色合いや風合いは、とことん追求していきたいと思っています。今も織場や工場に通うのが習慣です。こういう仕事って、信念が何よりも大事だと思うんですよね。
今後、挑戦したいことはありますか?
林さん:国内ではある程度、知られるようになってきたので、今後は海外への展開にも力を入れていきたいですね。リゾルトのシルエットは扁平な日本人のお尻に合わせてピタッと収まるようにつくっています。だから、アジア人にも同じようにフィットする。香港や台湾、韓国、マニラでも販売に行きましたが、反応はよかったですね。このまま広げていけたらと思います。僕の仕事は定年がないし、これしかできない。しんどいときもあるけど、お客さんに会えるのも、ものづくりするのも楽しい。できるまで続けていきたいです。

ありがとうございました!

林さんがリゾルトを立ち上げたのは、夢や理想をかたちにしたかったという思いからでした。しかし、その先には世界で唯一の自分だけのジーンズというたくさんの人の夢がありました。こだわりの追求は、従来のビジネスモデルの枠を超えるのかもしれません。

RESOLUTE

4型のみの定番ラインナップにこだわったジャパンメイドのジーパンブランド。リーバイスの通称「66モデル」をモチーフにした710、同「XXモデル」がモチーフの711、ジッパーフライの712、710をローウエストにした713で展開。全国の取扱店で販売されている。
http://www.resolute.jp/index.html

10周年を記念して2020年に限定ホワイトジーンズがリリース!

従来のインディゴ染めのRESOLUTEと同じ規格、糸、織機で織り上げた生地を使用。洗い重ねるごとに白くなるエイジングが楽しめる。ラインナップは、710、711、712の3型。限定生産によるプレミアムなホワイトジーンズは要チェック!

法人・個人事業主のお客さま向けカード

  • NTTファイナンスBizカード ゴールド
  • NTTファイナンスBizカード レギュラー
NTTファイナンスBizカードの申込・詳しい情報はこちら
過去の「はたらクリップ」を読む
PageTop