トップページ > はたらクリップ [ロート製薬株式会社]

はたらクリップ

社員が健康に働くことを推進する「健康経営」が、最近注目されています。これを古くから実践しているのがロート製薬です。社員は、活動量計をつけて出勤し、朝はオリジナル体操、昼休憩は早歩きを推奨する取り組みもあります。今回は、健康経営に向けた企業の思いや活動内容について西脇純子さんに話を聞きました。

Style

創業当時から受け継がれる「健康経営」のDNA

健康経営の取り組みが始まったのは、いつ頃からだったんですか?
西脇さん:当社は今から120年前の1899(明治32)年に「信天堂 山田安民薬房」という薬屋として創業しました。実はその頃から「お客様に健康商材をお届けするためには、社員自身が健康でなければならない」というのが明文化されていたんです。現在のように「健康経営」とうたってはいませんが、その精神は当初からありました。当社は製薬会社ですが、「薬に頼らない世の中をつくりたい」を究極の目標にしています。1959年には芝生やプールを備えた「ロートユートピア」として大阪本社を設立し、1970年代からは毎朝の体操がスタートしています。
創業者や経営陣に先見の明があったのですね。とはいえ、
1970年代の高度成長期は企業戦士がもてはやされた時代。
社員からの反発はなかったんですか?
西脇さん:それはなかったようです。現在では、健康経営をしていることや、薬に頼らない世の中をめざしていることを入社時に説明しています。社員は、活動量計をつけてスニーカーを履いて出勤し、体操してから1日が始まります。運動会や体力測定も全員参加するのが当たり前という環境。自分が健康になって、それを家族や地域、日本全国、グローバルへと広げていくのがロート製薬社員の仕事なんだという気持ちが当たり前にあるんです。2004年からは、社員が健康経営を提案するプロジェクトもあります。経営層だけでなく、社員から健康経営をめざす動きも始まっているんです。

社員みずからが健康経営に参加

社員が自主的に健康経営に参加しているということでしょうか?
西脇さん:はい。当社では健康経営のKPIを定めていて、2016年からは「健康診断の有所見率」「生活習慣」「ライフワークバランス」の3つのカテゴリに分けて目標数値があります。そのなかにタバコを卒煙しようという取り組みもあるのですが、三重県の上野テクノセンターでは「卒煙ダービー」というプロジェクトが立ち上がりました。これは、自分たちを競馬の馬に見立てて、オッズをつけて社員のサポートを受けながら卒煙を達成するためのもの。事業所全体でやった結果、ダービーに立候補した全員が卒煙に成功できました。卒煙するにあたっては、サポーター制度というのもあり、上司以外の信頼のおける人がサポーターとしてつき、卒煙に導くなど、社員が協力しあって達成するものもあります。
最近の目新しい取り組みはありますか?
西脇さん:2019年1月から、健康コイン「ARUCO(アルコ)」を導入しました。アルコは社内通貨として、1アルコ1円の価値があります。「30分以上の運動を週2回達成したら50アルコ」など、KPIの項目をクリアするごとにポイントが貯まるしくみです。ポイントが貯まったら、当社が運営しているレストランや社員食堂で利用できたり、健康診断のオプションがつけられたりします。何もしていなくても福利厚生が得られるのではなく、みずから勝ち取る福利厚生として積極的に健康経営に取り組める施策となっています。

健康経営をさまざまな分野に活かす取り組みも

健康経営をしていて、
社員の健康以外にメリットを感じる部分はありますか?
西脇さん社員同士のコミュニケーションがより親密になりました。私たちは、「1日8000歩20分早歩き」を達成するために活動量計をつけていますが、これはチームごとに競っています。普段、一緒に仕事をしていない人でも同じチームだと「一緒に歩きましょう」となることもあって、結果的にみんなが仲良くなります。
社外からも健康経営への反響はありますか?
西脇さん:2015年以降に経済産業省による「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人ホワイト500」に選定されたことで、マスコミに取材を受けたり、新規事業でコラボしませんか、という話もあります。また、健康経営の知見を販売する取り組みも始まっています。当社では、2011年から東日本大震災被災地の宮城県女川町の皆さんを対象に活動量計の装着や運動食事指導などを行ってきました。これを「100日健康プロジェクト」として実践してもらったのですが、現在は官公庁や企業向けにパッケージ化して販売しています。そのほか、女性の貧血防止にと作った鉄分ゼリーを販売するなど、健康経営のリソースを生かした新しい事業もできつつあります。
健康経営がさまざまなところに広がっているんですね。
今後の展望を教えてください。
西脇さん:現在、健康経営グループは大阪本社の人事部のなかにあります。これをほかの事業所でも広めるための「健康経営アンバサダー」を4月につくりました。大阪本社は事務職が中心なので、工場や国内営業所などとは働くスタイルが異なります。そうした人たちからも声をあげてもらって、職種や勤務形態に合わせた健康経営にもフォーカスしていきたいというのがねらい。それが達成できれば、家族や地域、グローバルへも広げていくのが目標です。つまりロート製薬だけでなく、世界規模で取り組みが広がっていくのが夢。「薬に頼らない世の中」を事業からでなく経営面でも発信できればと思います。

ありがとうございました!

ロート製薬

1899年大阪で創業し、目薬などを販売。1949年にロート製薬を設立。目薬やスキンケアなどのヘルス&ビューティー事業を軸に食やライフサイエンス研究を突き詰め、再生医療にも事業を拡大。2016年から「NEVER SAY NEVER」をCIにチャレンジし続けることを宣言している。

ロート製薬の健康経営の源にあるのは、「世の中を健康にしたい」という創業の思いと同じでした。社員の健康は、どんな事業であっても、会社を支える基盤になります。働き方改革のベースにもなるような考え方を経営者・社員問わず備えておきたいものです。

法人・個人事業主のお客さま向けカード

  • NTTファイナンスBizカード ゴールド
  • NTTファイナンスBizカード レギュラー
NTTファイナンスBizカードの申込・詳しい情報はこちら
最新の「はたらクリップ」を読む 過去の「はたらクリップ」を読む
PageTop