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スーパーカーのトリビア

このページでは一般的なスポーツカーとは一線を画す、スーパーカーにフォーカスしてみたいと思います。突き抜けた性能やデザインなどで、昭和の時代の子どもたちを熱狂させたスーパーカーですが、実は、そのルーツはイギリスの人形劇にあるとか……?

空も飛べて海も潜れる!?

 「スーパーカー」とひと口に言っても、セダン、ワゴン、SUVなどクルマのボディタイプを指す言葉と違い、明確な基準はありません。そもそもこの言葉が使われるようになったのは、1961年、イギリスのテレビ局で放送が始まった子ども向けのSF人形劇「SUPER CAR」で活躍する、空中も海中も走行できる近未来のマシンをスーパーカーと呼んでいたことがきっかけのようです。ちなみに、この人形劇を手がけたのは、ジェリー・アンダーソン。のちに「サンダーバード」などをヒットさせる名クリエイターでした。

“レプリカ”の販売で資金を工面?

 スーパーカーを象徴する存在といえば、イタリアのフェラーリ。アルファ・ロメオのレーシングチームのドライバーや監督を務めていたエンツォ・フェラーリが立ち上げた自動車メーカーは、大規模なメーカーが莫大な費用をかけてレースに参戦し、技術力をアピールして市販車のセールスにつなげる中、レースで勝つことだけを目的にレーシングカーの開発、製造に取り組んでいました。そのため、地元の富豪から投資を募ったり、古くなったレーシングカーを富裕層に売却したりすることで開発資金を工面していたそう。その後、レーシングカーそっくりの“レプリカ”を販売し始め、1964年にはレースではなく公道を走ることを前提に設計されたクルマを発表。これがスーパーカーの元祖といわれる275GTBなんです。

20台くらい売れればよかった……?

 フェラーリと双璧を成すのが、同じくイタリアで生まれたランボルギーニです。創業者のフェルッチョ・ランボルギーニはトラクターとエアコンの製造で財を成し、フェラーリやマセラティからスタッフを引き抜いてクルマづくりをスタートさせました。レースでの勝利に執念を燃やしていたフェラーリと異なり、ランボルギーニは当初から市販車に照準を絞って開発をスタート。1964年に初の市販車、350GTを発売すると、1966年にはP400ミウラを発表。同車はレーシングカー以外では珍しかった、エンジンを車体中央付近に配置するミッドシップ車として注目を集め、各メーカーもミウラに対抗するモデルを相次いで開発します。フェルッチョはランボルギーニのイメージ戦略として「20台程度売れればいい」と考えていたようですが、発表と同時にオーダーが殺到。フェラーリに並ぶスーパーカーメーカーとして一躍脚光を浴び、日本の子どもたちをも魅了する、スーパーカーブームにもつながっていくのです。

マンガが後押しした日本のスーパーカーブーム

 1970年代、日本中を席巻したスーパーカーブーム。そのブームの大きなきっかけとなったのが、『週刊少年ジャンプ』で連載されていた『サーキットの狼』です。イギリスを代表するスポーツカーメーカーで、庶民にも手が届くスーパーカーとして製造されたロータス・ヨーロッパが大排気量のスーパーカー相手に活躍するストーリーが、判官贔屓な日本人から絶大な支持を得て、作中に登場する憧れのスーパーカーをひと目見ようと、ショールームにはカメラをぶら下げた子どもたちが休日になると押し寄せたほど。毎週末には各地でイベントが開催され、1977年に東京・晴海で開催されたイベントには約40台のスーパーカーが集結、4日間で約46万人もの来場者が殺到するなど、アイドル的な人気を誇っていたそうです。スーパーカーを取り上げるクイズ番組も放送され、毎回高視聴率を記録していたとか。

子どもたちもカーオーナーに!?

 エンジン音だけを収録したレコードや、モチーフにしたデザインの自転車など、ブームに便乗したさまざまな商品が売り出されたのも1970年代のこと。特に、子どもたちのあいだで人気だったのが、スーパーカー消しゴム、略して“カー消し”です。カー消しは、フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ、ロータスなど、さまざまなスーパーカーをかたどった消しゴムで、駄菓子屋やおもちゃ屋などで売られていました。消しゴムとはいえ、鉛筆の文字をきれいに消せるわけではありませんでしたが、「消しゴムだから小学校に持っていっても大丈夫」という理屈から、学校ではノック式のボールペンでカー消しを弾いて走らせる遊びが大流行。なかには栄冠を目指して、ボールペンのスプリングを改造したり、消しゴムのタイヤ部分にオイルを塗る、瞬間接着剤で滑りをよくするなどの改造も行われていたとか……。当時は数十円で売られていたカー消しも、いまではプレミア価格がつき、実車同様に入手困難なものもあるんです。

夢となった国産スーパーカー

 海外メーカーばかりが注目されがちなスーパーカーですが、もちろん国産のスーパーカーも開発が進められていました。なかでも、子どもたちをワクワクさせたのが、実業家の林みのるがアルミホイールメーカーと開発した童夢・零ではないでしょうか。上方に跳ね上がるシザードアを搭載し、前後のタイヤも異なるサイズを採用するなど、宇宙船のようなデザインが特徴のミッドシップカーは、1978年にプロトタイプが発表されて市販化が計画されていたものの、当時の運輸省から認可が下りることはなく、まさに夢となってしまったそう……。

最新鋭はスピードもお値段もケタ違い!

 クルマ全体の高性能化で、近年はかつてのスーパーカーと一線を画すニューモデルが次々と登場しています。スポーツカーでもスーパーカーでもない“ハイパーカー”と銘打たれているのが、スウェーデンのケーニグセグです。1994年に創業した同社が2012年に発売したアゲーラRでは、当時世界記録となる最高時速388kmをマーク。理論上では最高時速441kmを誇り、スーパーカーの雄ともいえるブガッティがすぐに記録を塗り替えるプロジェクトを実施するほど業界を震撼させました。最新モデルのジェスコでは理論上の最高時速が482km、お値段も約300万ドルと、名実ともにハイパーなクルマなんです。


将来的に自動運転の時代が到来すると、走りやデザインが魅力のスポーツカーやスーパーカーが改めて見直されていくかもしれません。長い歴史があるこれらのクルマ、これからも輝いてくれそうですね。

参考文献(順不同)
G.N.ジョルガノ著、高斎正訳『スポーツカーの歴史』(二玄社)/『スーパースポーツカー・レビュー 上・下』(同)/いのうえ・こーいち『名車を生む力―時代をつくった3人のエンジニア』(同)/福野礼一郎『幻のスーパーカー』(双葉社)/ブレインナビ編著『伝説の「スーパーカー」がよくわかる本』(PHP研究所)/西川淳監修『昭和と平成のスーパーカー名鑑』(交通タイムス社)/『国産名車 ~昭和を駆け抜けた日本のスポーツカー』(モーターマガジン社)/『乗りたい!昭和のスーパーカー』(笠倉出版社)/『Pen+ 究極の造形美 スポーツカーに乗ろう。』(CCCメディアハウス) 等

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