トップページ > 特集 vol.74 “日本のお酒”のトリビア

“日本のお酒”のトリビア

このページでは日本酒にまつわるさまざまなトリビアをご紹介します。おじさんくさいイメージのある”カップ酒”ですが、実は発売当初は若者のお酒として画期的なデビューを飾っていたとか……?

キヨスク、自動販売機で全国的なヒット!

 “カップ酒”というと、安いお酒、ちょっと古臭いなどと感じるかもしれませんが、実はカップ酒は若者が飲むようなおしゃれな酒を目指してリリースされたものなんです。1964年、お酒といえば一升瓶のイメージが強かった頃、兵庫県西宮市の酒造メーカー・大関が開発したのが「ワンカップ大関」でした。
 コップのまま飲んでも口当たりのよいように設計されたカップや、日本酒のラベルといえば漢字かひらがなが当たり前だった時代に”SAKE One CUP OZEKI”とデザインされたビジュアルなど、細かな部分にもこだわりが込められた同商品は、酒屋だけでなくキヨスクという新たな市場を開拓。列車で長距離を移動する人々がつかのまの幸せを味わうための必須アイテムとなりました。
 1967年には酒類として初めて自動販売機で売り出されて全国的にヒットし、ほかのメーカーからも類似商品が登場するように。最近では各酒造メーカーが独自のカップ酒を開発し、全国からカップ酒を集めた専門店も登場するなど、再び注目が集まっています。

もともとは直火で温めていました

 季節を問わず、楽しむ人が多いのが熱燗。お酒を温めて飲むことは古くから行われていたようで、平安時代中期にはすでに、小さな鍋にお酒を注ぎ直火で温める“直燗”があったそう。
 熱燗がポピュラーになるのは、居酒屋が増えた江戸時代中期のこと。直燗からちろりや徳利で”湯燗”する現在のようなスタイルになり、おでんと燗酒を天秤棒で担いで売り歩く「上燗おでん」という行商人も登場しました。江戸の儒学者・貝原益軒の『養生訓』でも、東洋医学的な観点から「冷酒は身体によくない」と説かれており、当時の人々は1年中熱燗を飲んでいたともいわれています。
 現在、居酒屋で見られるような熱燗をスピーディにつけられる大型酒燗機が導入されるのは1980年代。この頃には、加熱機能付きのカップ酒などユニークな商品も登場しました。バブル期の地酒ブームでは「良い酒は冷酒で飲む」というイメージがついてしまいましたが、近年は燗で飲むことを第一に考えられたお酒が造られたり、ニューヨークや香港など海外でも本格的な燗酒をサーブするお店が登場したりと、熱燗は根強い人気を誇っています。

猪口の底の◎のナゾ

 大昔、土器を使って飲まれていたお酒は、時代を経るに従い、陶磁器、木製の器、漆器が使われるようになり、江戸時代には陶磁器の盃である猪口が普及します。猪口の語源は朝鮮の陶工が盃のことを「チョンク(小さな湯飲み)」と呼んでいたことに由来するという説もあるんです。
 猪口の登場からしばらくすると、小鉢やそばつゆの器を小型化した「ぐい吞」も誕生。ユニークなところでは、器の底が平らではなく、お酒を飲み干さないと倒れてしまうようにデザインされた「可盃(べくさかずき/べくはい)」も登場しました。この可盃には底や側面に穴が開いていて、お酒を注がれたら飲み干すまで器から手を離せないものもあり、高知など地域によってはいまでも宴会で使われているそう。
 さて、居酒屋では白い陶器製で底に青く二重丸の模様が描かれている猪口を見かけますよね。これは「蛇の目」と呼ばれていて、実は利き酒のときに大切な役割を果たすもの。白い部分で「冴え」と呼ばれる透明度、青い部分でお酒の光沢を判断するために使われているんです。

江戸の二日酔い対策は……

 おいしいお酒を堪能したくても、つらい二日酔いはできることなら避けたいもの。肝臓の働きを助けてくれる二日酔い対策ドリンクがあったり、「しじみ汁が効果ある!」という人がいたり、その対策は人それぞれですが、昔の飲兵衛たちはどうしていたのでしょう?
 江戸時代の人々に馴染みがあったのが「から汁」。これは、おからを入れた味噌汁で、二日酔いの朝でも胃に負担がなく、水分もしっかり補給できるとあって、朝帰りの客を目当てに遊郭の近くで営業していた飲み屋の定番メニューだったとか。また、遊郭では「袖の梅」という丸薬も出回っていたといいます。
 もっと時代を遡ると、鎌倉時代にはこんなエピソードも。大酒飲みだった三代将軍の源実朝がある日の宴会の翌日、二日酔いで体調を崩し、加持祈祷をしても効果がありませんでした。そこで臨済宗の僧侶・栄西が二日酔いに効く薬として出したのが「お茶」。お茶は養生の仙薬としてその薬効が注目されていたんです。


お酒を飲むときに欠かせないのがおつまみ。これを「肴(さかな)」と呼ぶ人もいますが、その由来は古来、日本では魚介、野菜、お肉などの副食を「菜」と総称していて、お酒を飲むときの菜ということから肴と呼ばれるようになったそう。おいしい肴とともに、今宵もゆっくりと美酒を堪能したいものですね。

参考文献(順不同)
小泉武夫『日本酒ルネッサンス 民族の酒の浪漫を求めて』(中央公論社)/小泉武夫 監修『日本酒百味百題』(柴田書店)/坂口謹一郎『日本の酒』(岩波書店)/上杉孝久『日本史がおもしろくなる日本酒の話』(サンマーク出版)/和田美代子 著、高橋俊成 監修『日本酒の科学 水・米・麹の伝統の技』(講談社)/『合本 日本酒。(プレジデントムック)』(プレジデント社)/『合本 続・日本酒。 (プレジデントムック) 』(同) 等

  • 1
  • 2

Traceおすすめの関連商品

  • 高清水 純米生貯蔵酒(秋田)
  • 加賀鳶 極寒純米辛口 (石川)
  • 浦霞 純米 (宮城)
  • 越後桜 大吟醸(新潟)
なんでも酒やカクヤス

なんでも酒やカクヤス(ビール・ワイン等の通販・宅配)

自社宅配エリア内(東京23区全域・大阪・神奈川・埼玉の一部地域)なら1時間毎の時間帯を選べてビール1本から無料配達いたします。

倍増TOWN経由でなんでも酒やカクヤス(ビール・ワイン等の通販・宅配)をご利用いただくとNTTグループカードご利用ポイントが3倍!(2019/5/20現在)

※倍増TOWNのご利用にはMyLinkへのログインが必要です。 ※一部ポイント加算の対象外となる商品・ご注文がございます。詳しくはこちら

※別途送料がかかる場合がございます。 ※掲載の商品は、在庫がない場合や予告なく販売終了する場合がございます。あらかじめご了承ください。 ※価格は変動の可能性がございます。最新の価格は商品ページでお確かめください。 ※商品の色はご覧頂いている環境によって実際の色とは異なる場合がございます。

PageTop