トップページ > 特集 vol.57 競馬のトリビア

競馬のトリビア

一度聞いたら忘れられない珍名馬に、芝生やダートではないユニークな競馬場まで。このページでは、競馬界のトリビアをご紹介します!

旧約聖書に名画のタイトル……記憶に残る珍名馬

 現役最強馬として知られるキタサンブラックは、いわずと知れた国民的歌手・北島三郎氏がオーナーの競走馬。北島氏は自身が所有する馬に、「北島三郎」の「北」と「三」をとった「キタサン」を冠にすることでも知られ、競馬ファンは「キタサン〜」と聞けば“サブちゃんの馬”だとすぐにわかるもの。
 こうした馬名は自由に命名できるわけではなく、カタカナ2〜9文字以内、また国際規約でアルファベット18文字以内と定められています。ひと昔前までは強さや速さを表す言葉が使われることが多かった馬名ですが、近年は規約を遵守しながらも、人々の記憶に残るユニークな名前の競走馬も増えているようです。そこで、一度聞いたら忘れられない珍名馬をピックアップしてみました。

『ノアノハコブネ』

 厳しい馬名の審査と戦い、数々の珍名馬を世に送り出している馬主、小田切有一氏が所有していた競走馬。救世主がほしいとの思いから、旧約聖書の創世記に出てくる舟にちなんで命名したのだそう。


『オレハマッテルゼ』

 こちらも小田切氏の競走馬。昭和の名優・石原裕次郎氏主演の映画「俺は待ってるぜ」が由来だとか。小田切氏はほかにも、ドングリ、モチ、タイセツナチキュウ、ボクニモユメハアルなど、卓越したネーミングセンスで知られています。


『マチカネオハラハー』

 鹿児島の民謡・おはら節の一節が由来。馬主の細川益男氏は、菊花賞馬のマチカネフクキタルや、名脇役・マチカネタンホイザなど、「マチカネ」を冠にした競走馬を所有していた大馬主。さまざまなテーマを設定して馬名を決め、マチカネニホンバレ(気象用語)、マチカネテナモンヤ(関西弁)など、インパクトのある珍名馬も輩出しました。


『キングカメハメハ』

 由来はハワイのカメハメハ大王。実業家でもある金子真人氏はディープインパクトなどの名馬を所有し、個人として初めて八大競走(※)完全制覇を成し遂げた大馬主。アパパネ(ハワイに生息する鳥)、マカヒキ(ハワイの収穫祭)、ウリウリ(ハワイの楽器)など、ハワイにちなんだ馬名も多く、マウイ島には愛馬の名を冠したゴルフクラブも所有しているそう。

※桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービー、菊花賞のクラシック5競走に天皇賞(春・秋)と有馬記念を加えた八大競走のこと

引退した競走馬の行く末は?

 強く速くなることを運命づけられて生まれる競走馬は、生まれた月に関わらず誕生年の翌年1月1日に1歳となり、その年の夏ごろから訓練をスタート。2歳にはデビューし、それぞれの戦いに挑んでいきます。そんな競走馬たちは現役生活を退いてからどんな生活を送っているのでしょう?
 血統を重んじる世界のため、実績を残せた競走馬は繁殖馬の道があるものの、それはひと握りの話。乗馬用の馬として引き取られるケースもありますが、実際には殺処分されることも多いのだそう……。しかし、最近では引退後の競走馬を再び調教し、乗馬をはじめ、障害者や高齢者の心身機能向上を目指すホースセラピー用の馬として活躍させる取り組みも広がっているといいます。
 また、競馬場で競走馬を先導する誘導馬となったり、警察の騎馬隊や伝統行事の流鏑馬、甲冑姿で馬にまたがり競走する相馬野馬追の馬としてセカンドキャリアを送る馬もいるのだとか。

芝生やダートだけが競馬じゃない!?

 大井競馬場で1986年にスタートし、30年以上の歴史があるトゥインクルレースは、国内の全公営競技で初めてナイターレースを実施し、仕事帰りのビジネスパーソンなど、新しい競馬ファンを取り込む大きなきっかけとなりました。近年は女性ファンや家族連れも楽しめるように、レース観戦はもちろん、体験乗馬やグルメイベントなども開かれている競馬場ですが、世界に目を向けるとなかなかユニークな“環境”でレースを開いているところもあるようです。みなさんはこんな競馬場、ご存じでした?

真っ白な芝生を疾走?

アルプス南部、標高1800m以上のスイス・サンモリッツは世界有数の冬のリゾート地として知られていますが、ここで1907年から行われているのが氷上競馬「ホワイトターフ」です。凍り付いたサンモリッツ湖上に雪を敷き詰めてコースが造られ、通常レースのほかにも、馬がソリを引くトロッティングやスキー板を履いた騎手を引かせるスキージョーリングという競技も行われているそう。


黄昏の浜辺が競馬場に!

スペイン南部のサンルーカル・デ・バラメダは、貴族の海水浴場として発展した街。ここで1845年から夏の恒例行事として行われているのが「ビーチ競馬」です。日没近くの干潮時に波打ち際でレースが繰り広げられ、水着姿で気軽に観戦することができるとか。ちなみに日本でも静岡県牧之原市のさがらサンビーチで「さがら草競馬大会」が行われています。

つぶらな目から大量の砂……競馬界ならではのお仕事とは

 騎手、調教師、厩務員など、さまざまな人が関わる競馬の世界ですが、競馬ならではといえるのが、馬の目を洗う「洗眼師」というお仕事。350度も視界がある競走馬の目は、地上のほ乳類動物の中でもっとも大きく、眼球の直径は4.5cm以上。その目を見開いたままレース場を疾走するため、レース中に目の中にホコリが入り、病気に直結してしまうこともあるのだそう。そこで、馬の目を洗うケアスタッフが存在するんです。レース後の馬の目からは10gもの砂が出てくるとか……。

「勝負服」のルーツは競馬にあり!?

 日常会話でも使われることの多い「勝負服」という言葉。実はこの語源、競馬場をカラフルに彩る騎手たちの衣装(勝負服)からきているんです。勝負服はひと昔前までシルク生地が主流でしたが、近年は伸縮性に富む化学繊維を使ったエアロフォームと呼ばれるものや、サテンやメッシュ素材のものまでさまざま。中央競馬では馬主によって、地方競馬では騎手によって勝負服の柄が決まりますが、専門の職人さんが丹念に製作するため軽量でも耐久性が高く、1着で7〜8年使用できるものもあるといいます。

IT時代、騎手はつらいよ?

 最後はIT時代らしい騎手のお話を。中央競馬の場合、基本的に土日にレースが行われるため、騎手たちは平日に調教の手伝いなどを行い、レース直前の金曜日に調整ルームと呼ばれる施設に入ります。ここは、アスリートとして体調管理を万全にすることと、レースに向けて外部との接触を避けることが目的のため、いったん入室すると電話はもちろん、パソコンやスマホなどの通信機器の使用も制限されるんです。
 その後は競馬場に移動し、いざレースに臨むわけですが、SNSが全盛のいま、調整ルームでSNSを通じて外部とやり取りをしてしまい、騎乗停止処分を受けるケースも度々あるのだとか。レースの賞金の5%が取り分となり、トップ騎手になると2~3億円にも上るといわれる騎手の収入。お手軽なコミュニケーションツールをうっかり使ってしまったがために受け取る代償はなかなか大きいようですね……。


12月24日に控えた年末恒例のG1・有馬記念では、前述したキタサンブラックのラストランが予定されています(11月22日時点)。有終の美を飾ることができるのか、はたまた新たなスターが誕生するのか。競馬にはこれまで縁がなかったという人も、選りすぐりの名馬たちの競演をチェックしてみてはいかがでしょう。

参考文献(順不同)
本村凌二『競馬の世界史 サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中央公論新社)/本村凌二『馬の世界史』(中央公論新社)/橋浜保子『そうだったのか! 今までの見方が180度変わる知られざる競馬の仕組み』(ガイドワークス)/『日本の競馬総合ハンドブック2017』(中央競馬振興会)/『日本競馬 レジェンド100人』(宝島社)/『週刊東洋経済 2016年11/26号』(東洋経済新報社)/日本経済新聞/日本中央競馬会ホームページ 等

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