トップページ > 特集 vol.54 驚きの家庭用ゲーム機史

驚きの家庭用ゲーム機史

2017年3月、任天堂から発売された新しい家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」は、発売から数カ月経っても品薄状態が続き、“Switch難民”が生まれるほどの人気を呼んでいます。今回の「Trace」は、そんな家庭用ゲーム機がこれまでどんな社会現象を生んできたのか、世の中に与えた影響とともに振り返ってみました。

初の家庭用ゲーム機はアメリカで誕生

 家庭用ゲーム機の時代は、みなさんご存じ「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」(任天堂)の登場から始まると言っても過言ではありませんが、黎明期のゲーム機事情はどんなものだったのでしょう?
 家庭にあるテレビに筐体をつなぐことで楽しめる世界初の家庭用ゲーム機は、1972年にアメリカのマグナボックスから発売された「ODYSSEY」です。テーブルテニスをはじめ、12種のゲームが遊べた「ODYSSEY」は1975年に販売を終了するまで、アメリカで累計35万台を売り上げたとか。そして「ODYSSEY」に続き、ゲーム会社のアタリがアーケードゲームで大ヒットした「ポン」(ピンポンゲーム)を家庭用に移植した「ホームポン」を1975年に発売。こちらもヒットしたことで、玩具メーカーや電機メーカーの参入が相次いだそう。
 日本でも1975年にエポック社が「テレビテニス」と呼ばれる「ホームポン」に似たゲーム機を発売したことで、任天堂をはじめとするほかの企業も参入を始めました。とはいえ、当時のゲーム機は本体(ハード)に単体、もしくは複数のゲームがあらかじめ実装されているつくりで、いまのようにゲームソフトを替えて楽しむことができず飽きられてしまったり、高価だったこともあって、社会現象といえるまでの人気は集めなかったようです。

懐かしの携帯ゲーム機はあの家電の立役者?

 1980年代前後に人々を熱中させていたのは家庭用ゲーム機というよりも、ゲームセンターや喫茶店に置いてあるアーケードゲームや持ち運びができる携帯ゲーム機、そしてパソコン向けゲームでした。1978年にタイトーがリリースしたアーケードゲーム「スペースインベーダー」は、迫り来るインベーダーを迎撃するシューティングゲームとして日本中で爆発的な人気となりますが、数十万円をゲームに使ったり、ゲーム代欲しさに盗みを働いたりする子どもが出るなど社会問題化し、学校や教育委員会がゲームセンターへの立ち入りを禁止する事態にも……。一方、持ち運びのできる携帯型ゲーム機の世界では、1980年に任天堂から「ゲーム&ウオッチ」が登場し、人気アーケードゲームだった「ドンキーコング」の移植作などが支持を集めました。ちなみにゲーム&ウオッチに採用された液晶は、1970年代に世界で初めて電卓用の液晶を量産・実用化したシャープ製。ボタン電池で数カ月稼働できる低消費電力化を実現し、こうした技術開発がのちの液晶テレビ開発にもつながったといいます。

国民的ゲーム機・ファミコンは株式売買に競馬の投票もできた!!

 東京ディズニーランドの開園やNHK連続テレビ小説「おしん」の驚異的な高視聴率などに沸いた1983年。この年の7月15日、のちに「国民的ゲーム機」となる家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」が任天堂から発売されました。ファミコンは、発売初年度は45万台、翌年度には165万台を出荷し、1985年の年間台数は374万台と急速に普及。2003年9月の販売終了まで、国内では1,935万台、国外では4,256万台を売り上げる大ヒットゲーム機となります。
 ゲームセンターで人気を集めていたゲームの移植に始まり、さまざまな企業の参入によって、テレビゲームの世界を広げたファミコンですが、実はゲーム以外にも先進的な取り組みを行っていたんです。1986年に発売された周辺機器「ディスクシステム」専用のゲームである「ゴルフJAPANコース」や「ゴルフUSコース」は、玩具店やデパートに設置された「ディスクファックス」と呼ばれる通信端末にディスクカード(ゲームソフト)を読み込ませることで、保存したスコアをもとにした全国大会に参加することができたそう。パソコン通信もまだ一般的ではない時代に、オンラインランキングによるトーナメントを実施し、ランキング上位者には豪華景品をプレゼントするなど、現代風にいえばネットワークゲームの先駆けといえる取り組みを行っていたんです。
 また、1988年には証券会社と共同開発した「ファミコンホームトレード」と呼ばれる通信システムでオンラインでの株式売買を実現したり、競馬の在宅投票を行うこともできたとか。パソコンは高価でスマホもない時代に、まさに“家庭のコンピュータ”として活躍していたんですね。

玩具屋でも本屋でも売れたスーパーマリオ!

 ファミコンで楽しまれたゲームは数知れず。みなさんの中にもそれぞれの名作があるかと思いますが、誰もが認める大ヒット作といえば「スーパーマリオ」シリーズではないでしょうか。
 アーケードゲームをルーツに、1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」は、全世界で累計4,000万本以上を売り上げる大ヒットゲームとなりましたが、その人気は玩具屋やデパートのゲームコーナーを飛び出して本屋にも波及。徳間書店から発売されたゲームの攻略本『スーパーマリオブラザーズ完全攻略本』は、1985、86年の年間ベストセラーで首位を獲得しているんです! 最近ではスマートフォン向けゲームアプリとして「スーパーマリオラン」が配信され、iOS向けアプリは配信開始からわずか4日間で4,000万ダウンロードを突破したことが話題になりましたが、当時から社会現象を巻き起こしていたんですね。
 一方、ゲームの発売がビッグニュースになったのが、大ヒットRPG「ドラゴンクエスト」シリーズです。特に1988年に発売された第三作「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」(エニックス、現スクウェア・エニックス)の発売日は、平日にもかかわらず家電量販店に1万人以上が数キロメートルにわたる行列をつくり、ゲームを買うために学校を休んだ子どもが補導されたり、かつあげにあう事態が続出し、約400人が補導されたという報道も……。ちなみに、2017年7月に発売された最新作「ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて」(スクウェア・エニックス)でも、当時行列ができて「聖地」となった池袋ビックカメラ本店には多くの人が集まりました。

ライト層からも支持を集めたプレステ

 Windows95が発売され、家庭でもパソコンが普及した1990年代中頃になると、家庭用ゲーム機も従来のROMカセットから光ディスク(CD-ROM)を扱う筐体に進化。1994年に発売された「セガサターン」(セガ)と「PlayStation」(SCEソニー・コンピュータエンタテインメント、現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)、そして1996年に発売された「NINTENDO64」(任天堂)による“3大ハード時代”が幕を開け、1996年には国内ゲーム市場規模が5,000億円の大台を超えました。ファミコンの登場から間もない1987年の市場規模が約3,000億円ですから、約10年間で急成長を遂げたことがわかります。
 この3大ハードの中でも販売台数でほかを大きく引き離したのがPlayStationでした。当時主流だったスーパーファミコンを大幅に上回る描画性能を売りにしたPlayStationでは、ゲームクリエイター色の強い実験的なゲームも数多くリリース。なかでもミュージシャンやイラストレーターを起用した「パラッパラッパー」(SCE)は、リズムに合わせてメインキャラクターをラップさせる“音楽ゲーム”の先駆けとして、ゲームに親しんでいなかった層からも支持を集めました。
 一方、セガは1998年に次世代機となる「ドリームキャスト」を発売。秋元康氏を宣伝プロデューサーに起用し、「セガなんてだせえよな〜」と子どもに言わせる自虐的なテレビCMなどで発売前から知名度を上げていたものの、有力ゲームの開発が遅れたり、発売翌年には「PlayStation2」のリリースが発表されたりと逆風が続き、残念ながら売り上げが伸びることはなかったといいます……。

名称はあの企業との共同開発の賜物!?

 PlayStationの最新機種である「PlayStation4」は、昨年末に世界累計実売台数が5,000万台を超え、家庭用ゲーム機販売台数ランキングで「スーパーファミコン」を抜いて7位に浮上しました。歴代の筐体がいずれも上位に食い込む世界的ゲーム機となったPlayStationですが、実はそのルーツは、ソニーと任天堂が共同開発していたスーパーファミコン互換のCD-ROM一体型ゲーム機にあるんです。両社は1990年代初頭、CD-ROM一体型のスーパーファミコン互換機の共同開発を進めていましたが、諸事情により計画は頓挫……。しかし、ソニーは単独でのゲーム事業進出を決め、1994年にPlayStation発売を実現するのです。幻に終わった共同開発ですが、「PlayStaion」という名前はその互換機につけられていた開発用のコードネームだったそう。

モンスターコンテンツが子どもの遊びを変えた!

 テレビにつなぐ据え置き型ゲーム機がある一方で、場所にとらわれず遊べる携帯型ゲーム機のほうに親しみがあるという人も少なくないでしょう。特に、1989年に任天堂から発売された「ゲームボーイ」は、国内外で累計1億1,869万台を売り上げる大ヒット携帯ゲーム機となりました。
 400万本以上を売り上げた「テトリス」(任天堂)をはじめ、さまざまな人気作があるなかで、いちゲームを超える大きなコンテンツとなったのが、1996年に発売された「ポケットモンスター 赤・緑(ポケモン)」(任天堂)です。子どもが友だちと一緒にテレビゲームで遊ぶとなると、勝ち負けを決められる対戦ゲームが主だった時代に、ポケモンはゲームボーイの通信ケーブルを活用し、ゲーム内で収集したモンスターを交換し合うという新しいゲームの楽しみ方を提示。ゲームを最大限楽しむためには外に出て誰かとコミュニケーションを取ることが必須となるため、「ゲーム=家の中で遊ぶもの」という従来のイメージを覆し、ポケモンを軸に子どもが外で遊ぶというライフスタイルの変化も見られました。また、ゲーム発のアニメも前例にない大ヒットを記録し、幼児や小学生などの新たなゲームファンを獲得することにもつながったのです。


ゲーム好きからライトな層まで、さまざまなアイデアで人々を楽しませてきた家庭用ゲーム機。次ページでは、2000年代以降のゲーム機の変遷を探っていきます。

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