トップページ > 特集 vol.38 スーパーマーケットの世界

スーパーマーケットの世界

スーパーマーケットといえば、私たちの暮らしになくてはならない“ライフライン”です。では、一体どのようにして、スーパーマーケットは暮らしの中に根付いていったのでしょう。まずはスーパーマーケットが登場する1930年代のアメリカに遡ってみたいと思います。“スーパー登場前後”で、全米の主婦の買い物スタイルにどんな変化が?

世界初のスーパーマーケットは大恐慌下のアメリカで誕生

 世界初のスーパーマーケットは、1930年、大恐慌下のアメリカ・ニューヨークでマイケル・カレンが開店した、キング・カレン商店といわれています。それまで、アメリカの主婦にとっての買い物とは、電話で商店に欲しいものを注文し、店員に注文の品を家まで配達してもらう電話注文や、カウンターを挟んで店主とやり取りする対面方式がポピュラーでした。しかし、景気の悪化で人件費の削減などが行われるようになると、客が自ら商品を選んでレジで精算する「セルフサービス方式」のお店が増えていったのだそう。1930年代には郊外の倉庫や空き工場を利用し、セルフサービス・大量販売・低価格をコンセプトにしたスーパーマーケットが普及。全米の主婦の買い物スタイルを大きく変えたのです。

日本初のスーパーマーケットは東京? 九州? それとも大阪?

 第2次世界大戦後、スーパーマーケットはアメリカから世界各国に広がり、日本にも上陸します。ただし、「日本初のお店はどこか?」となると、諸説あるようです。

東京・青山の紀ノ国屋説

1953(昭和28)年、東京・青山で開店した紀ノ国屋は、日本で初めてセルフサービス方式を採用。八百屋や魚屋の店主らと対面しながら品物を選んでいた当時からすると、画期的なスタイルだったことが想像できます。


九州・小倉の丸和フードセンター説

もうひとつは、福岡・小倉で1956(昭和31)年に開店した丸和フードセンターを日本初とする説。紀ノ国屋はセルフサービス方式を導入していたものの、低価格や大量販売をその時点で採用しておらず、比較的規模が大きい総合食料品店だった丸和フードセンターが、本格的なスーパーマーケットの元祖ともいわれているんです。

 スーパーマーケットの定義によって、日本初のお店も変わってくるようですが、いずれにしても昭和30年前後から、新しい買い物の場として浸透し始めたことは確かなようです。ちなみに、日本で初めて店名に「スーパーマーケット」を掲げたのは、大阪・京橋で1952(昭和27)年に開店した「京阪スーパーマーケット」。セルフサービス方式ではありませんでしたが、時代を先取りするネーミングだったといえます。

衣食住すべてが揃うワンストップショッピングの革命

 日本のスーパーマーケットは、生鮮食品や食料品から、衣料品、文具、おもちゃまで、さまざまな品物を扱う総合スーパー(GMS)と、食料品や日用雑貨に特化した食品スーパーの2つに大きく分けられます。総合スーパーの特徴は、なんといってもその品揃え。衣食住に関わる品物を手広く取り扱い、一切の買い物を一店舗でまかなうことができる業態は「ワンストップショッピング」と呼ばれています。
 総合スーパーの先駆けは、1957年に大阪で開店した主婦の店ダイエー(現・ダイエー)。開店の翌年には神戸三宮に総合スーパーの原型となる神戸三宮店を出店し、食品、衣料品や電気製品も販売してお客を集めました。そんなダイエーの武器が、グループ全体で一括して商品を仕入れ、より低価格な販売を実現するチェーンオペレーション方式。販売店が販売に集中できるこの方式でダイエーは店舗を拡大し、開店から15年後の1972年には、小売業の年間売上高で長年トップに君臨していた数々の百貨店を追い抜いて日本一にもなります。

総合スーパーと専門スーパー、その違いは?

総合スーパーとは、前述の通り、衣食住にわたる商品を小売りするお店のこと。一方の専門スーパーは「衣料品」「食料品」「住関連」とあり、中心となる取扱商品が70%以上を占めるお店を指します。「スーパーマーケット統計調査」によると、2015年12月末の時点で全国に2万店以上のスーパーマーケットがあり、食品は18,271店舗、総合は1,858店舗にも上っています。

懐かしのスーパーマーケットが高齢者のインフラとして復活

 1960〜70年代、スーパーマーケットが普及していなかった地方都市で、よく見かけたのが移動スーパー。夕飯時になると主婦が車の前に集まって、買い物をしていた光景を覚えている人も少なくないのでは?
 そんな移動スーパーが最近、新たな形で復活しているといいます。利用していた個人商店やスーパーマーケットが閉店してしまい、高齢者を中心とした買い物難民が増加していることが、その背景にはあるようです。元気な高齢者にとっても、現在のスーパーマーケットはフロアが大きく、目的の商品を見つけられなかったり、必要な商品を買いたくても歩き疲れてしまうことがあるのだそう。そのため、軽トラックに1,000点以上の商品を積み込んで、各家庭の玄関先まで出向いて販売する取り組みが全国で拡大しているんです。
 移動スーパーは人々の買い物を支えるだけではありません。買い物をしながらコミュニケーションを取ることで、高齢者の見守りにつながるのはもちろん、買い物に行く途中の交通事故が多いといわれる高齢者の命を守る役割も果たすことができるのです。さまざまな人の暮らしを支えるインフラとして、スーパーの進化は現在も続いているんですね。


次ページでは、スーパーマーケットに欠かせないあのアイテムたちの歴史もご紹介します!

  • 1
  • 2

Traceおすすめの関連商品

  • 【Book】スーパーマーケットほど素敵な商売はない 100年たってもお客様から支持される企業の原則
  • 【Book】スーパーマーケットの新常識 2
  • 【Book】スーパーマーケット・コンビニエンスストアで働く人たち しごとの現場としくみがわかる!
  • 【Book】スーパーマーケットのお得ワザ267 これからのお買い物の新常識
セブンネットショッピング

生活のすべてはセブンネットで!

本・コミック、雑誌、電子書籍をお探しならセブンネットショッピング。
セブン-イレブンでの店舗受取が可能です!

倍増TOWN経由でセブンネットショッピングをご利用いただくとNTTグループカードご利用ポイントが4倍!(2016/5/20現在)

※倍増TOWNのご利用にはMyLinkへのログインが必要です。 ※一部ポイント加算の対象外となる商品・ご注文がございます。詳しくはこちら

※別途送料がかかる場合がございます。 ※掲載の商品は、在庫がない場合や予告なく販売終了する場合がございます。あらかじめご了承ください。 ※価格は変動の可能性がございます。最新の価格は商品ページでお確かめください。 ※商品の色はご覧頂いている環境によって実際の色とは異なる場合がございます。

PageTop