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アナウンサーのトリビア

アナウンサーのトリビアをご紹介。みなさんもきっと耳にしたことがあるあの言葉。実は、アナウンサーが考え出したものだったんです!

あの流行語、アナウンサーの発明でした!

 1964年に開催された東京オリンピックでは、柔道と並んで日本のお家芸だった体操競技の中継で、その時代の流行語がアナウンサーによって生み出されました。
 その言葉は「ウルトラC」! 体操では技の難易度に応じてA・B・C……とランク付けがされていますが、日本人選手の中に当時の最高ランクの“C難度”よりも難しい技を行う選手がいたため、テレビの実況担当だったNHKの鈴木文弥氏が表現を熟考。そして、体操の発祥地であるドイツにちなみ、ドイツ語で“super”を意味する“ultra”を使った「ウルトラC」という言葉を編み出したのです!
 動きが速く、細かい説明をしていては間に合わない体操競技では、アナウンサーや専門家が短い言葉で、的確に技の内容を伝える表現を考えることは珍しくないそう。2016年のリオ、そして2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、いったいどんな技の名前が生まれるのでしょう?

“女子アナ”はいつ生まれた?

 女性アナウンサーは “女子アナ”とも呼ばれますが、この言葉が一般的に使われるようになったのは1980年代頃からのこと。1981年にスタートした伝説のバラエティ番組「オレたちひょうきん族」(フジテレビ)に、“ひょうきんアナ”として同局の女性アナウンサーが出演したことで、彼女たちの存在が一気に身近なものとなり、アイドル化が加速。スポーツ番組やバラエティ番組にも進出し、タレント的な活動も行う現在の“女子アナ”が形成されるようになるのです。
 1985年に始まった「ニュースステーション」(テレビ朝日)の小宮悦子さんの人気に端を発して、80年代半ば以降は、井田由美さんの「NNNライブオンネットワーク」(日本テレビ)、安藤優子さんの「CNNデイウォッチ」(フジテレビ)のような、女性アナウンサーを前面に押し出した番組も増加。「プロ野球ニュース」(フジテレビ)の中井美穂さん、「ルンルンあさ6生情報」(日本テレビ)の木村優子さんのような“アイドルアナ”も台頭し、お茶の間に女性アナウンサーがどんどんと進出するようになるのです。

ローカルアナウンサーの活躍に衛星放送が影響?

 ローカル局制作の番組やアナウンサーが全国的な人気を得ることはいまでは珍しくありませんが、これは1990年代から台頭し始めた衛星放送の影響があるといわれています。
 もともと、キー局の放送をそのまま地域に届けるのが主だったローカル局が、衛星放送で多くのコンテンツがお手軽に手に入るようになることであり方が問われ、「ローカルでなければつくれないものを制作して生き残っていこう」と、地域と向き合った番組を制作するようになったそう。コストや人的な制約から、アナウンサー本来の仕事をはじめ、自ら現場に出向いて取材をしたり、編集作業にも携わる機会が多いローカル局のアナウンサーは、地域の人とより近い立ち位置を取り、地元の人に喜ばれ、愛される存在になったのです。

アナウンサーのための学校がある?

 アナウンサーを志望する多くの学生が通っているのが、「アナウンススクール」と呼ばれる学校です。NHKをはじめ、民放で初めて在京キー局直結のアナウンススクールを開校した日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日等も、それぞれ独自のアナウンススクールを開校しています。こうしたスクールの特徴は、アナウンサー志望者だけでなく、ほかの業種に興味がある学生も受講しているところ。アナウンサーをめざす勉強を通して、きちんとした話し方や物事を伝える力を養い、自己PRや面接対策もできるため、一般企業の採用試験でも有利になることが多いのだそう。アナウンサーに必要とされるスキルは、一般社会でも役立つということの表れといえそうですね。

70年以上の伝統を誇るアナウンサーの“虎の巻”

 アナウンススクールがアナウンサーをめざす人の“虎の穴”だとすれば、アナウンサーの“虎の巻”といえるのが、1941年に日本で初めて制作された「アナウンス読本」でしょう。これは、アナウンサーの養成方法が先輩から後輩への“引き継ぎ”が多かったNHKで、組織的にアナウンサーを育てるために生まれたもの。発音の基礎から、ニュースや番組の紹介、実況方法など、多岐にわたる内容がカバーされた教科書で、1955年に一般向けに発売されて以降、名前を変えながら刊行され続けています。アナウンサーや放送関係者はもちろん、中学・高校の放送部や大学の放送研究会などでも使われているのだとか!


流行語を生み出し、地域の人に愛される存在でもあるアナウンサー。では、アナウンサーの仕事とはどんなものなのでしょう? カリスマ女性アナウンサーとして活躍し、TBSアナウンススクール校長も長年務めた吉川美代子さんにお話を伺いました。次ページのインタビューもぜひご覧ください!

協力:森中 慎也 さん 元・札幌テレビ放送アナウンサー/日本大学芸術学部放送学科教授 1960年生まれ。日本大学芸術学部卒業後、1985年に札幌テレビ放送に入局。札幌ローカルのテレビ番組をはじめ、日本テレビ系列の「ズームイン!!朝!」「ズームイン!!SUPER」や、「ズームイン!!サタデー」などのキャスターとしても活躍。2012年末に同局を退局し、現在は日本大学芸術学部放送学科で後進の育成に当たっている。

参考文献 NHKアナウンサー史編集委員会編『アナウンサーたちの70年』(講談社)/NHKアナウンス・セミナー編集委員会編『新版NHKアナウンス・セミナー 放送の現場から』(NHK出版)/『THE RECORD』2007.03 No.568(社団法人日本レコード協会)/小松克彦・女子アナ愛好会『新・女子アナ時代』(双葉社)/その他、NHK、民放各社の公式ホームページなど

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吉川美代子さんスペシャルインタビュー

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