世界No.1スポーツ・サッカー

2018年6月14日、東ヨーロッパでは初開催となるFIFAワールドカップ・ロシア大会がスタートしました。全世界がサッカーに注目するタイミングで、「Trace」もこの人気スポーツにフォーカスを当ててみたいと思います。そもそも「サッカー」と呼ばれるようになったきっかけとは……?

「サッカー」は若者言葉だった

日本では「サッカー」という呼び方が一般的ですが、英語圏でこの呼び方を使っている国はアメリカやオーストラリアなど少数派。世界の多くの国・地域では「フットボール」がサッカーのことを指します。では、なぜサッカーという呼び方が生まれたのでしょう?
そもそも、近代サッカーの始まりはイングランド。17世紀頃にはすでに、上流階級の子どもが通うパブリックスクールでサッカーが楽しまれていました。しかし、当時は地域や学校ごとにフィールドの広さやルールもまちまちだったため、1863年にフットボール・アソシエーション(FA/サッカー協会)が設立され、共通したルールが整備されます。
当時のサッカーはFAのルールに則って行われることから「アソシエーション・フットボール」と呼ばれていましたが、なかなか長い名前ですよね……。そこで、長い単語の一部に“er”をつけて短く発音することが流行っていた学生の間で、“association”を略した“soccer”(イギリス式の発音で「ソッカー」)という呼称が使われるようになったそう。一説にはこれがアメリカに伝わり、アメリカ式発音の「サッカー」になったといわれています。

軍事訓練がルーツ!?

サッカーの起源となると、ボールを蹴る球技は何千年も前から世界中で行われていました。古代エジプトの遺跡からは布をつめた革製のボールが発見されているほか、古代メキシコの遺跡には紀元前1600年頃の球技場があり、天然ゴムでできた夏みかんほどの大きさのボールを、ひざと腰、ひじを使って石の輪に通す競技が行われていたそうです。
これらは宗教行事の意味合いが強いものでしたが、古代ローマでは「ハルパストゥム」と呼ばれる軍事訓練がありました。現代のサッカーボールより小ぶりのボールを敵の陣地に持ち込むもので、足だけでなく手も使え、タックルもOK。5人程度から、多い時では数百人規模で行われていたといいます。これがローマ帝国の拡大とともに庶民の娯楽として広まり、近代サッカーのルーツになったと考えられています。

中国起源説も

東アジアで古くから親しまれていた「蹴鞠」も近代サッカーのルーツのひとつといわれています。紀元前3〜4世紀の中国は斉の国で行われていた蹴鞠が、ヨーロッパに伝わってサッカーのベースになったという説があり、2004年、FIFA(国際サッカー連盟)のブラッター会長(当時)が認定したものの、「わが国こそサッカーの起源」というヨーロッパ諸国で大きな議論になったとか。なお、イタリアでは「ハルパストゥム」を原型にした「カルチョ」の伝統があり、手を使うことも相手を攻撃することも許される過激な競技「カルチョ・ストーリコ」が、現在も行われています。

「蹴球」から「サッカー」へ

日本にサッカーが伝わったのは1873年といわれています。イギリス海軍のアーチボルド・ルシアス・ダグラス少佐とその部下たちが、東京にあった海軍兵学寮の学生に教えたのが始まりです。当時は「フットボール」や「アソシエーション式フットボール」と呼ばれていましたが、やがて「蹴球」という日本語訳が定着しました。これは7世紀頃に中国から日本に伝わった蹴鞠の影響を受けたものと考えられています。
「サッカー」という呼称が定着したのは第二次世界大戦後以降のこと。1958年にサッカーが小中学校の体育の正課に採用されたことがきっかけとなり、日本の協会である「日本蹴球協会(旧・大日本蹴球協会)」も1974年に「日本サッカー協会」に改名されました。

今も残る黎明期の面影

日本サッカー黎明期の空気を今も感じられるのが、大学サッカー部の正式名称です。例えば、早稲田大学サッカー部の正式名称は「ア式蹴球部」。これは「アソシエーション式フットボール」と「蹴球」を組み合わせた日本ならではの呼び方です。一方、慶應義塾大学は「ソッカー部」が正式名称。これは、同部の設立以前から活動していた「蹴球部」(ラグビー部)と区別するために、当時は珍しかった“soccer”のイギリス発音である「ソッカー」を採用したのだそう。

あの強豪校も影響された?画期的なTV番組

国民的スポーツといえば野球だった昭和の時代、あるTV番組が日本中のサッカーファンから熱い支持を集めました。東京12チャンネル(現在のテレビ東京)で1968年に始まった「ダイヤモンドサッカー」(スタート当初は「イギリスプロサッカー」)です。海外情報が限られていた頃、イギリスのサッカーを紹介する画期的な番組としてスタートした「ダイヤモンドサッカー」は、1970年のワールドカップ・メキシコ大会の全試合を、1試合を2週に分けて放送します。これがサッカーファンや関係者の間で話題になり、東京12チャンネルを見られないエリアのテレビ局には嘆願書が送られ、地方局が放映権を買い取るまでに広がりました。
その頃の日本サッカーはドイツの流れを汲むスタイルが主流でしたが、メキシコ大会は「サッカーの王様」と評されるペレが大活躍し、ブラジルが3度目の優勝を成し遂げた年。その活躍が放映されたことでブラジルスタイルのサッカーが注目され、カナリアカラーのシャツに青のパンツ、白のストッキングというブラジル代表カラーを取り入れるチームが急増。東京の強豪校である帝京高校のユニフォームの配色が、従来の赤からブラジルカラーに変わったのも、この影響が大きいといわれています。

あのスター選手をも魅了した!世界中で愛されるサッカーマンガ

日本のみならず、世界中のサッカーファンをとりこにしたのが、マンガ『キャプテン翼』ではないでしょうか。1981年、『週刊少年ジャンプ』で連載が始まり、2年後にはアニメ化されて21.2%の最高視聴率を記録。全国で爆発的な人気を呼びました。
日本のサッカー人口の増加に大きな影響を与えた同作のコミックス累計発行部数は6500万部以上。アニメは世界50以上の国に輸出され、世界のトップリーグで活躍する有名選手にも熱心なファンが多く、世界ナンバーワンプレイヤーと評されるリオネル・メッシ(FCバルセロナ)も個性豊かな登場人物たちの活躍に魅了された一人だとか。

もともとはスポ根マンガでした

『キャプテン翼』といえば、「ボールはともだち」がモットーの大空翼の天真爛漫なイメージが強いですが、もともとは「スポ根マンガ」色が強い作品でした。作者・高橋陽一のデビュー作として『週刊少年ジャンプ』に掲載された読み切りマンガ『キャプテン翼』は、主人公の名前が「翼太郎」で、年齢も小学生ではなく中学生の設定。『あしたのジョー』など人気スポ根マンガの登場人物のように、熱血漢として描かれていたんです。その後、連載開始にあたって設定を変更し、天才サッカー少年の成長物語となりましたが、もし当初の設定のままだったらマンガの人気、引いては日本のサッカー界はどうなっていたでしょう?

袴姿でボールを追ったなでしこたち

1993年には日本初のプロサッカーリーグであるJリーグが発足し、日本サッカーの水準は大きく上がりました。今や、男の子が将来就きたい職業のナンバーワンに、「野球選手」を差し置いて「サッカー選手」が選ばれることも珍しくありません。最近では女子サッカー人気にも拍車がかかり、2018年4月には日本代表の「なでしこジャパン」が2019年のFIFA女子ワールドカップ・フランス大会への出場権を獲得し、8大会連続8回目の出場を決めています。
そんな女子サッカーの歴史は意外にも古く、第一次世界大戦中にドイツ人の捕虜収容所があった香川県丸亀市では、ドイツ人に影響されたのか、たすき掛けをした袴姿の女性たちがボールを追っている1924年に撮影された写真が残されています。日本初の女子サッカークラブは1966年に神戸で誕生し、1980年には初の全日本女子選手権がスタート。1989年には全国リーグである日本女子サッカーリーグがスタートし(現在の愛称はなでしこリーグ)、現在は1部・2部リーグで各10チームずつ、チャレンジリーグの12チームが熱い戦いを繰り広げています。


日本サッカー界に刺激を与えたのが海外サッカーを紹介するTV番組なら、世界のサッカーファンを魅了し続けているのが日本生まれのマンガ・アニメというのも不思議な話ですね。次ページではワールドカップのトリビアをご紹介します。

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