増えるシニア起業のいまを知る

シニア起業を考える人は4人に1人!

起業について、年代別に関心度を調査したアンケートによると、起業の意向が最も強かったのは30代でしたが、50歳以上のシニア層でも4人に1人が起業に関心がありました。起業というと、画期的なビジネスモデルを発想し、上場を目指すイメージがあります。しかし、シニアの起業は、老後の不安に備えたり、生活費に充てたりすることを目指すもの。そのため、経験を活かして手堅く起業を目指すのがシニア起業のスタイルとなっています。

あなたは起業に関心はありますか(ありましたか)?


シニアが起業する理由と人気の職種とは?

起業についてのアンケートで、シニアに人気の業種は、「コンサルタント業」と「小売業」が同率で1位。次いで「飲食業」(13.3%)との結果でした。他の年代と比較して、「教育・学習支援」が10.0%と高い回答結果となっています。
やはり起業はリスクが高いと、周りが反対することもあります。再就職や雇用延長という手段もありますが、求人はマンションの管理人や警備員の契約社員の仕事がほとんど。雇用延長は給料が半分以下に減ることも珍しくありません。そのため、これまでの経験を活かして収入を得る手段として起業を考えるのです。
コンサルタント業や教育・学習支援は、これまでの経験を活かして、企業に対してアドバイザー契約をするようなケース。小売業や飲食業にしても実店舗を持たず、ECサイトや配達小売、ゴーストレストランという方法でリスクを最小限にする方法もあります。大きな元手をかけず、経験を活かしてスタートするケースが多いと考えられます。

あなたが起業したいと思っている(思った)業種を教えてください。


シニア起業の注意点

Pattern.1 未経験分野のトライは慎重に

企業で事務系や営業系の仕事をしていた人が、憧れからそば店やカフェなどの飲食店で起業しようとするケースがあります。この場合、全く経験のない、畑ちがいの業種に飛び込むのはリスクが高く、成功する見通しが立てにくくなります。体の無理がきかない年齢で慣れない仕事をするのも心配です。どうしてもやりたい場合は、自宅を店舗にするなど、元手があまりかからない範囲でやるのが良いでしょう。

Pattern.2 スモールスタートの起業が基本

起業には資金が必要とばかりに、退職金や貯金を無計画につぎ込んでしまったり、融資で多額の借金を背負ったりする人がいます。こうした場合、うまくいかなかった場合に取り返しのつかないことになります。起業するからといって、生活基盤は確保しなければなりません。まずは、起業資金と生活資金を分けて考え、生活資金を確保した上で、資金の上限を決めましょう。初めてのシニア起業は、スモールスタートが基本。元手を使い切ってうまくいかなかったら、潔く撤退することも考えておきましょう。

Pattern.3 家族の理解を得てからに

妻を含めて家族に転職や起業を問い詰められ、阻止されることがあります。起業の場合は、どのようにして生計を立てるのか、どう資金繰りをするのか問い詰められて諦めてしまう場合や、退職金や生活費に一切手をつけないでの起業という条件を突きつけられる場合があります。これを乗り越えるには、説明できるだけの事業計画を練ったり、副業で実績をあげたりすることが大切です。また、家族に「突然の起業」と思われないよう、普段から将来について考えを共有しておきましょう。

シニア起業のステップ

Step.1 セミナーや相談室で情報収集する

起業の情報収集の手段としては、セミナーや相談室があります。街にもいろいろな起業塾やスクールなどがありますが、まずは無料で相談が受けられる公的な機関を利用するのがおすすめです。住んでいる場所または起業しようとする場所の都道府県、市町村、そして日本政策金融公庫にそれぞれ相談窓口があります。ホームページでの案内もありますが、窓口にいって直接、話を聞いてもよいでしょう。

<東京都の場合>
東京都創業NET
https://www.tokyo-sogyo-net.jp
<さいたま市の場合>
https://www.city.saitama.jp/005/002/010/005/index.html
<日本政策金融公庫>
https://www.jfc.go.jp


Step.2 事業計画を立ててみよう

起業を思いついたら、簡単な事業計画を立ててみましょう。それを家族や友人、起業している人に話して、ブラッシュアップさせていく方法もあります。項目は、【①事業の目的 ②事業の概要 ③ペルソナの設定 ④仕入先 ⑤資金の調達方法 ⑥利益の見込み】などが挙げられます。日本政策金融公庫にも雛形があるので、資金を調達するつもりで書いてみましょう。

<日本政策金融公庫>
https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html


Step.3 起業にかかるお金と資金の調達方法を知る

開業にかかる費用の統計をみると、2019年は「500万円未満」が40.1%と最も高く、次いで「500万〜1,000万円未満」が27.8%でした。2019年は500万円未満の割合が調査開始以来最も大きく、費用の平均値も最も少なくなっています。この原因としてシニア起業などの小さな起業が増えていることが考えられます。上場を目指すような起業でない場合は、資金は小さくまとめておくのがおすすめです。
資金は、退職金などの自己資金と融資などの借入金、返す必要のない補助金で調達します。自己資金は生活費と切り離して可能な範囲で用意します。融資は、創業相談をした都道府県や市町村、日本政策金融公庫から紹介してもらえる金融機関からなるべく低金利で借りられるところをチェック。信用金庫など地域と密着した金融機関を選びましょう。


Step.4 助成金や補助金をうまく活用する

現在、政府で起業を推進していることもあって、さまざまな自治体などで起業に対する助成金や補助金が給付されています。助成金は従業員教育など一定の成果で条件をクリアした場合に給付されるもの、補助金はこれからの設備投資に対して給付されるもの。いずれも返済義務はないので、ぜひうまく活用しましょう。
助成金や補助金には次のようなものがあります。住んでいる地域か起業する地域で実施しているものがないか調べてみましょう。

●キャリアアップ助成金
●創業・事業継承補助金
●地域中小企業応援ファンド【スタート・アップ応援型】


Step.5 コワーキングスペースで登記

会社を設立して起業する場合は、登記が必要になります。登記では、本店の所在場所を明らかにしなければなりません。本店として登記する住所は自宅でもいいのですが、本店の住所は公開されるので、プライバシーを守る上では登記の住所が別にあったほうが良いでしょう。家賃を払って事務所を借りる方法もありますが、本店登記できるタイプのコワーキングスペースを活用する方法もあります。コワーキングスペースは高い家賃をかけることなく、事務所、Wi-Fi設備、会議室、郵便物配送の利用ができます。場所によって利用する人はいろいろなので、一度見学に行って雰囲気を見てから決めましょう。


Step.6 開業届はクラウド会計におまかせ

実際に会社を設立するには、税務署に開業届を出す必要があります。開業届は、税務署に足を運んで提出できるほか、ホームページからダウンロードして作成することもできますが、初めてだとどう記入していいかわからないもの。おすすめなのが開業届けを簡単に作成できるサービスを利用すること。ステップに沿って簡単な質問に答えるだけで届出の作成が完了します。
また、開業してからも会計処理はとても大切。クラウド会計ソフトは、その時の税制に則ったソフトが組まれていますので、活用するのも1つの方法です。


Step.7 健康保険や年金を切り替えよう

個人事業の場合も、会社設立の場合も、会社を退職したら健康保険や年金の切り替えが必要です。個人事業の場合は、国民健康保険と国民年金に加入します。会社を設立した場合は、社会保険(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険)に加入します。会社を設立したら、一人社長でも社会保険の加入が必須ですし、従業員がいれば従業員の手続きもしなければなりません。


【監修】
藤木俊明さん
シニア起業ジャーナリスト/早稲田大学卒業後、リクルート、ぴあを経て、1991年に有限会社ガーデンシティ・プランニングを設立。「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿している。

freee株式会社
「スモールビジネスを、世界の主役に。」を理念として、クラウド会計や金融サービスを展開している。
https://corp.freee.co.jp

シニア起業を成功させた先人に学ぶ

出口治明さん 60歳でライフネット生命を開業

新卒で入社した日本生命を58歳で退職。同年に準備会社を設立し、60歳でライフネット生命保険を開業。それまでの知識を活かし、日本初のベンチャー生保を創業します。保険をインターネットで売るという画期的なビジネスモデルは業界に衝撃を与えました。その後も順調に事業を軌道にのせ、2012年に東証マザーズ上場。2013年に会長に就任し、2017年に退任して、後継者に会社を任せました。 2018年1月より立命館アジア太平洋大学第4代学長に就任。60歳で開業、70歳で学長就任と充実したシニアキャリアを築いています。

安藤百福さん 48歳でインスタントラーメンを開発

22歳で繊維会社を設立。実業家として活動する傍ら、立命館大学で学びました。開戦後は、幻灯機やバラック住宅の製造などの事業を展開しましたが、台湾出身のため拘束されたこともありました。戦後は、食品事業を決意し、製塩業や漁業を営んだ後、38歳で日清食品の前身となる会社を設立するも、脱税を疑われ、収監され事業を整理。釈放後にインスタントラーメンを開発し、48歳でチキンラーメンとして発売。爆発的にヒットし、その後カップラーメンも開発。2002年に退任後は「安藤スポーツ・食文化振興財団」の理事長としてスポーツ振興に力を注ぎました。

公文公(くもん・とおる)さん 44歳で公文式学習の会社を創業

母校の土佐中学、高校、大阪市立桜宮高校などで33年間、数学教育に携わったあと、44歳のときに日本公文教育研究会の前身である大阪数学研究会を創設。そのきっかけは、長男の算数の点数が良くなかったこと。妻に頼まれ、1日30分のプリント学習を考案。このプリント学習が公文の原点であり、後に公文式と名付けられ、世界に広がって行きました。1995年の没後には、公文公教育研究所が発足し、その教育法を継承する機関もできています。

進藤晶弘さん 49歳でメガチップスを創業

大学卒業後、三菱電機に入社し、半導体の技術者に。38歳でリコーに転職。任天堂のファミリーコンピューターの回路を開発し成功をおさめますが、同時に日本のハード偏重の半導体産業に疑問を持ち、退職。49歳で、顧客の注文に合わせLSIを設計する半導体ベンチャー・メガチップスを創業。「Nintendo64」専用のマスクROMの開発を成功させるなど発展し、2000年に東証一部上場。上場当日、60歳で退任を宣言。通信回線事業のメガフュージョンを設立し、2年弱で上場。アントレプレナーを育てる活動も行っています。

坂本孝さん 51歳でブックオフ、62歳で俺のフレンチ・俺のイタリアンを創業

大学卒業後、父の経営する坂本精麦に入社。2年後に山梨くみあい飼料の取締役に就任。30歳で退職し、オーディオショップ・ユアーズの経営に乗り出すも3年後に閉店。中古ピアノ販売業を展開し、そのノウハウを活かして51歳でブックオフコーポレーションを設立。2007年に会長辞任後、2009年バリュークリエイト設立。2012年俺のフレンチ・俺のイタリアン(現 俺の株式会社)設立。現在は会長を務め、ニューヨーク進出を目指しています。

中島武さん 42歳で際コーポレーションを創業

大学卒業後、入社した航空会社を1ヶ月で退社。学生時代の応援団の先輩と警備会社を立ち上げるものの2年で倒産。債権管理会社に入社し、10年間勤めた後、独立。不動産、アンティーク家具、衣料輸入販売を成功させるもののバブル崩壊により、これらの事業から手を引きます。42歳で際コーポレーションを設立、2店舗を開業し、飲食ビジネスに参入。1994年に「紅虎餃子房」をオープン。現在、約300の飲食店や物販店を経営。飲食ビジネスを目指す若者たちを対象にした「中島塾」を主催して、後進の育成にも力を入れています。

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